アーユルヴェーダは効果なし?セルフオイルマッサージのやり方を解説
アーユルヴェーダ

アーユルヴェーダのオイルマッサージ「アヴィヤンガ」とは?
アーユルヴェーダの代表的な施術である「アヴィヤンガ」は、全身にオイルをたっぷり塗布して体をやさしくほぐしていく伝統的なマッサージです。
血行を促して老廃物の排出を助けるだけでなく、心の安定や深いリラックス感を与えてくれます。
アヴィヤンガをより深く理解するために、まずはアーユルヴェーダの歴史や体質(ドーシャ)ごとの考え方をチェックしていきましょう。
アーユルヴェーダの歴史
アーユルヴェーダは、今から約5,000年前の古代インドで生まれた世界最古の伝統医学のひとつです。
サンスクリット語で「生命の科学」とも呼ばれ、人の体・心・精神の調和を大切にする思想に基づいて発展してきました。
現在のインドでは国家的に認められた医療体系であり、病院や大学に専門の学部も設けられています。
また、その知識はシルクロードを通じて世界へ広がり、ヨガや瞑想、ハーブ療法にも影響を与えてきました。
近年は日本を含む多くの国で、自然療法や代替医療として注目を集めています。
アーユルヴェーダは美容法やリラクゼーションではなく、毎日を健やかに過ごすための「生き方の知恵」として長い歴史の中で受け継がれてきたのです。
ドーシャ(体質)別ケアの考え方
アーユルヴェーダは、人の体質を「ドーシャ」と呼ばれる3つのエネルギーに分けて考えます。
ヴァータ(風)・ピッタ(火)・カパ(水)の3つの要素がそれぞれの人に異なる割合で存在し、そのバランスによって心身の特徴が形作られていると考えられているのです。
たとえばヴァータ体質の方は活動的で柔軟性に富みますが、冷えや不安に弱い傾向があります。
ピッタ体質の方は情熱的で集中力がありますが、怒りや炎症が出やすいこともあります。
カパ体質の方は落ち着きがあり持久力に優れますが、代謝が下がりやすいことが特徴です。
それぞれの体質に合った生活習慣やマッサージを取り入れることで、ドーシャのバランスを整え、心身をより健やかに保てます。
体質に合ったオイル選びがカギ!ドーシャ別おすすめオイルと特徴

アーユルヴェーダのケアを効果的に行うためには、ご自身の体質に合ったオイルを選ぶことが大切です。
ドーシャ(体質)の性質に合わせたオイルを使うことで、マッサージの効果がより一層高まり、心と体のバランスを効果的に整えられます。
ここでは、ドーシャごとにおすすめのオイルとその特徴を紹介します。
ヴァータ体質におすすめのオイル
ヴァータ体質の方は、風のエネルギーを多く持ち、冷えや乾燥に弱い傾向があります。
そのため、温かさと保湿力を兼ね備えたオイルがぴったりです。
代表的なのはセサミオイルで、体を内側から温め、乾燥肌をやわらげる働きがあります。
また、アーモンドオイルやオリーブオイルは、肌をしっとりと整えながらリラックス効果を与えてくれます。
マッサージを行うときは、オイルを少し温めてから、ゆっくりとしたリズムで全身をケアしてみてください。
ゆっくりとマッサージをすることで、心身ともに安心感が得られ、安眠にもつながります。
ピッタ体質におすすめのオイル
ピッタ体質の方は、火のエネルギーが強く、暑さやストレスによってイライラや炎症を起こしやすい特徴があります。
そのため、体の熱を鎮めてくれる冷性のオイルを使用するのがおすすめです。
代表的なのはココナッツオイルで、肌をひんやりと落ち着かせ、赤みやかゆみを和らげる効果があります。
さらに、ローズやサンダルウッドといった精油をブレンドすれば、気持ちを穏やかに保つサポートをしてくれます。
マッサージはやさしいタッチを意識して行うことがポイントです。
ゆっくりと優しいマッサージは、余分な熱やストレスをやわらげ、心身のバランスを整えてくれます。
逆に、力強いマッサージは、熱が発生する原因になるので注意しましょう。
カパ体質におすすめのオイル
カパ体質の方は、水のエネルギーを多く持ち、代謝が落ちやすく、むくみや体の重さを感じやすい傾向があります。
そのため、体を軽やかに整えてくれる刺激的なオイルがおすすめです。
マスタードオイルやユーカリオイルは、血流を促し老廃物の排出を助ける働きがあります。
セサミオイルも温め効果があるので、冷えやだるさを感じるときに効果的です。
マッサージの際は少しリズミカルで力強めのタッチを意識してみてください。
リズミカルなマッサージは心と体を活性化させてくれるため、朝に行うと気分がスッキリし、一日の活動が軽やかに始められます。
アーユルヴェーダマッサージの効果

血行促進・代謝アップでむくみや冷えを改善
アーユルヴェーダマッサージには、滞った血流を促す効果があります。
血流が促されると、余分な水分や老廃物が排出されるため、むくみ解消が期待できます。
また、血流の循環がよくなると、血液にのって酸素や栄養が全身にいきわたり、心身の不調改善も期待できるでしょう。
定期的にアーユルヴェーダマッサージを受けることで、基礎代謝も上がり、体がポカポカと温まりやすくなります。
自律神経のバランス調整とストレスを解消
オイルの温かさや、やさしいマッサージのリズムは、自律神経に作用します。
ゆったりとしたマッサージはリラクゼーション効果が高く、副交感神経を整え、心を落ち着けてくれます。
香りの良いハーブオイルを使うとさらに効果的で、ストレス解消や安眠にもつながります。
美肌・保湿・老化予防などの美容面の効果
アーユルヴェーダマッサージに使用するオイルには、美肌効果が期待できます。
使用するオイルによって効果は異なり、抗酸化作用を持つオイルを使えば、エイジングケアやくすみの改善にも効果的です。
継続してマッサージを行うことで、ハリや透明感のあるお肌を保つサポートになります。
免疫力向上・デトックス・安眠など体質改善
アーユルヴェーダマッサージは、デトックス効果が高いことで知られています。
免疫機能向上も期待でき、風邪や不調にかかりにくい身体づくりにつながります。
また、副交感神経が優位になることで睡眠の質も改善され、深い眠りを得やすくなる点も特徴です。
筋緊張の緩和による頭痛・肩こり・眼精疲労の改善
首や肩のこり、頭痛、眼精疲労は多くの方が抱えるお悩みです。
温かいオイルでやさしく筋肉をほぐすと、緊張がやわらぎ血流も改善します。
デスクワークやスマホ疲れで固まりやすい頭部や肩のケアには効果的で、すっきりと軽さを実感できるでしょう。
アーユルヴェーダは効果がないといわれる理由

SNSやインターネットでアーユルヴェーダについて調べていて、「アーユルヴェーダは効果がない」という口コミを見たことがある人もいるでしょう。
逆に、「アーユルヴェーダはとても効果があるけど、デメリットも多い」といわれることもあるようです。
実際に「アーユルヴェーダは効果がないのか?」「どうしてデメリットがあるといわれるのか?」解説します。
体質に合わない方法を実施している
アーユルヴェーダには「3種類のドーシャ(体質)」があり、それぞれの体質ごとにあった食事や生活を行っていくことを推奨しています。
アーユルヴェーダマッサージにおいても、体質に合わないオイルやハーブを使用してしまうと、思うような効果が得られないことがあります。
アーユルヴェーダを実践する際は、まず自分の体質を見極める必要があります。
自分のドーシャを知りたい人は、「日本人に合うアーユルヴェーダとは?体質診断や簡単な取り入れ方紹介」をお読みください。
効果を実感できるまでに時間がかかる
アーユルヴェーダは効果を実感できるようになるまで、時間がかかることがあります。
アーユルヴェーダマッサージにおいても、ハーブの成分が肌から浸透し、身体を循環するまでに「10日程度」かかるとされています。
アーユルヴェーダ式の食事やマッサージをはじめてもすぐ効果が現れないため、「アーユルヴェーダは効果がない」と判断してしまう人もいるようです。
好転反応が起きることがある
アーユルヴェーダは、好転反応が起きることがあります。
デトックスを続けることで好転反応はでなくなるので、根気強く体質改善を続けましょう。
アーユルヴェーダマッサージでは、好転反応として以下の症状がみられることがあります。
- ・じんましん
- ・肌のかゆみ
- ・発赤
- ・下痢
- ・目ヤニ
- ・鼻水
- ・月経量の増加
症状が酷い場合は、一度施術を中断して医師の診断を仰いでください。
アーユルヴェーダ製品の危険性が示唆されている
米国食品医薬品局によって、「一部のアーユルヴェーダ製品に、有害金属が含まれている」という報告がありました。
2015年には、アーユルヴェーダ製剤から鉛や水銀が検出され、実際に死亡例も報告されています。
有害金属を含まないアーユルヴェーダ製品でも、妊娠中や授乳中、特定の疾患を持っている人にとっては有害となることがあります。
アーユルヴェーダ製品を個人使用する場合は、信頼性の高い製品を購入し、体調を考慮して使用してください。
安全にアーユルヴェーダを楽しむためのポイント

先ほど紹介したように、間違った知識でアーユルヴェーダを取り入れると、思ったような効果が得られません。
ここからは、安全にアーユルヴェーダを楽しむためのポイントを「4つ」紹介します。
「これからアーユルヴェーダを取り入れていきたい」と思っている人は、下記4つのポイントに注意すると、無理なく楽しみながらアーユルヴェーダを取り入れられるでしょう。
自分の体質を見極める
アーユルヴェーダには「3種類のドーシャ(体質)」があり、ドーシャごとに食事やマッサージの内容が異なります。
効果的なアーユルヴェーダの取り入れ方をしたい場合は、自分の体質を見極める必要があります。
気長に継続する
アーユルヴェーダは、はじめてすぐに効果を実感できるものではありません。
体質改善までには、最短でも「10日」ほどかかるといわれています。
気長にアーユルヴェーダを楽しむことで、いつの間にか効果を実感できるようになるでしょう。
安全性の高い製品を使用する
アーユルヴェーダ製品の中には、危険な金属物質が含まれた製品が売られています。
極端に安価な製品や日本で承認を受けていない商品を避け、安全性の高いアイテムを使用してください。
プロに任せる
「安全性や体質の見極めが難しい」という場合は、プロに任せるのがおすすめです。
「ヨガスタジオ」や「マッサージサロン」でプロに相談してみると、自宅での取り入れ方をアドバイスしてもらえることもあります。
一度レッスンやマッサージを受けることで、どのような取り入れ方をしたらいいのか具体的な想像もできるようになるでしょう。
アーユルヴェーダを自宅で楽しみたい人向け!セルフオイルマッサージのやり方

「自宅で気軽にアーユルヴェーダを楽しみたい!」という人には、セルフマッサージがおすすめです。
ベースオイルを用意すればすぐにできるので、日々のケアに取り入れてみてください。
アーユルヴェーダオイルマッサージのやり方は、以下の通りです。
- 1、手のひらにオイルを出す
- 2、マッサージしたい部位にオイルを塗布する
- 3、足:末端から心臓に向かって、軽く圧迫しながら手のひらをスベらせる
耳:親指と人差し指で耳をつまみ、全体を前後左右に軽くひっぱる
頭:こめかみから頭頂部、後頭部から頭頂部に向かって、指や手の平の付け根で円を描くようにマッサージする - 4、オイルを10分以上おいたら、シャワーやお風呂で洗い流す
マッサージ前に準備するもの
セルフオイルマッサージを行うときは、事前準備をしておくとより快適にケアを行えます。
まず用意したいのは、ベースオイルです。
セサミオイルやココナッツオイルなど、肌になじみやすいものを選びましょう。
オイルは少し温めてから使うと、体になじみやすくなります。
また、マッサージ後にオイルを洗い流すことを考え、入浴前のタイミングで行うのがおすすめです。
汚れてもよいタオルやリラックスできる環境を整えておくと、落ち着いた状態でセルフケアを行えるでしょう。
アーユルヴェーダマッサージに使用するオイルは、種類ごとに効果が異なります。
下記の記事で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。
基本のセルフマッサージ手順
セルフオイルマッサージは、オイルを肌になじませながら体をやさしくほぐしていくことがポイントです。
基本的には、手のひらにオイルを取り、マッサージしたい部位に広げてからケアを行います。
腕や脚などは、末端から心臓に向かってなでるようにマッサージすると、血流が促されやすくなります。
関節まわりは円を描くように動かすと、筋肉の緊張がほぐれやすいですよ。
強い力はかけず、ゆっくりとしたリズムで行いましょう。
オイルは洗い流すべき?正しいケア方法
オイルマッサージのあとは、10分ほど置いたあと、ぬるめのシャワーや入浴で洗い流すのがおすすめです。
オイルを少し肌になじませてから洗い流すことで、保湿効果を感じやすくなります。
ただし、ベタつきが気になる場合は、軽く石けんを使って洗い流しても問題ありません。
入浴後は肌を強くこすらず、タオルでやさしく水分を拭き取るようにしましょう。
部位別で見るアーユルヴェーダオイルマッサージの方法

アーユルヴェーダのオイルマッサージは、部位ごとのケアとして取り入れるのもおすすめです。
頭皮や顔、体など、それぞれの部位に合わせてマッサージ方法を変えることで、より効果的なセルフケアにつながります。
ここでは、部位別の基本的なオイルマッサージの方法を紹介します。
頭皮マッサージのやり方
アーユルヴェーダでは、頭部へのオイルケアは「シロヴィヤンガ」と呼ばれ、心を落ち着かせるケアとして人気があります。
まず手のひらにオイルを取り、頭皮全体になじませます。
指の腹を使い、こめかみから頭頂部へ向かって円を描くようにゆっくりマッサージしていきましょう。
後頭部から頭頂部へと動かすことで、頭皮全体をやさしく刺激できます。
頭皮だけでなく、耳や肩、首もリンパを流すイメージでマッサージすることで、より頭がスッキリするのを感じられますよ。
顔マッサージのやり方
顔のアーユルヴェーダオイルマッサージでは、少量のオイルを使い、肌に負担をかけないやさしいタッチで行います。
額は中央からこめかみに向かってなでるように動かし、頬は内側から外側へ流すようにマッサージします。
鼻まわりは指先でやさしく円を描くように動かし、顔全体にオイルをなじませていきましょう。
肌をこすらないよう、ゆったりとした動きでオイルで滑らせながら行うことがポイントです。
全身マッサージのポイント
全身のアーユルヴェーダオイルマッサージでは、体の部位に合わせてマッサージの方法を変えながら行います。
腕や脚などの長い部分は、末端から体の中心に向かって長くなでるように動かしましょう。
ひじやひざ、足首などの関節部分は、手のひらや指で円を描くようにマッサージします。
オイルをたっぷり使い、体を温めながらゆっくり行うことで、巡りを整えるケアにつながります。
呼吸を整えながらゆったりとしたリズムで続けることが、アーユルヴェーダのセルフマッサージのポイントです。
アーユルヴェーダって本当に効果があるの?という人は、下記の記事もチェックしてみてください。
アーユルヴェーダオイルマッサージの頻度とベストなタイミング

アーユルヴェーダのオイルマッサージは、生活スタイルや体調に合わせて取り入れることが大切です。
ここでは、セルフオイルマッサージの理想的な頻度や、取り入れるタイミングについて解説します。
どれくらいの頻度で行うのが理想?
アーユルヴェーダのセルフオイルマッサージは、継続して行うのがおすすめです。
しかし、「忙しくて毎日は無理」という人もいるでしょう。
その場合は、週に1回でもかまいません。
慣れてきたら、日常のケアとして取り入れてみてください。
体の状態を感じながら、自分に合った頻度を見つけていきましょう。
朝と夜どちらが効果的?
アーユルヴェーダでは、オイルマッサージを行う時間帯によって得られる感覚が変わると考えられています。
朝に行う場合は、体を温めながら巡りを整え、1日の活動を軽やかに始めやすくなります。
一方、夜に行うと、体の緊張をゆるめてリラックスしやすくなるため、ゆったりとした時間を過ごしたいときに最適です。
どの時間帯でも取り入れられるため、自分の生活リズムに合うタイミングでケアを続けてみてください。
効果を高めるおすすめのタイミング
オイルマッサージは、体が温まりやすいタイミングで行うと、よりリラックスしてケアを行えます。
入浴前やシャワー前に行うと、その後に体を温めながらオイルを洗い流せるため、生活に取り入れやすいでしょう。
また、体が冷えているときよりも、軽く体を温めてから行う方がオイルがなじみやすくなります。
ゆったり過ごせる時間を選び、リラックスした状態で行うことも、心地よいセルフケアにつながります。
下記の記事では、セルフケアに最適なオイルを紹介しています。
アーユルヴェーダオイルマッサージの注意点と禁忌

アーユルヴェーダのオイルマッサージは、体調やタイミングによっては避けた方がよい場合もあります。
安全に取り入れるためには、体の状態を確認しながら無理のない範囲で行うことが大切です。
ここでは、セルフオイルマッサージを行う際に知っておきたい注意点や、控えた方がよいケースについて解説します。
生理中でもオイルマッサージはできる?
一般的に、生理中は体がデリケートな状態と考えられているため、強いマッサージは控えることを推奨されることがあります。
行う場合は頭皮や足先など軽いケアにとどめるとよいでしょう。
体がだるいときや出血量が多いときは無理をせず、休息を優先することも大切です。
体調が悪いときに避けるべきケース
発熱しているときや強い疲労を感じているとき、体に炎症や傷がある場合などは、無理にマッサージを行わないようにしましょう。
また、皮膚トラブルがある場合や、持病がある場合は、オイルの使用やマッサージによって症状が悪化する可能性もあります。
体調に不安があるときは、セルフケアを控えるか、専門家に相談してください。
好転反応とは?起こる理由と対処法
アーユルヴェーダのケアを始めた際に、肌のかゆみやだるさ、眠気などを感じることがあります。
この変化は、体が変化に適応する過程で起こる「好転反応」です。
ただし、症状が強く出る場合や長く続く場合は、無理に続けず一度ケアを中止してください。
好転反応への対処法は、下記の記事でも詳しく紹介しています。
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この記事では、「アーユルヴェーダマッサージの「効果」や「マッサージの仕方」を解説しました。
ベースオイルがあれば簡単にはじめられるオイルマッサージですが、体質ごとに最適なハーブエキスを配合したオイルを使用すると、より高い効果を得られます。
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